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富山県の地域経済

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基本情報

概要

 富山県の県庁所在地は富山で、面積は2,045.8k㎡(全国40位)と小さな県である。
 また、富山県は、石川県岐阜県新潟県長野県の4県と隣接している。

面積(※) 2,045.8k㎡ (0.5%)
(全国 45位)
県庁所在地 富山
旧令制国 越中国
隣接都道府県 石川県岐阜県新潟県長野県
 (※)国土地理院「平成24年全国都道府県市区町村別面積調」、パーセントは全国比率、順位は全国順位
富山県の地図


県内市町村

 富山県は、10市4町1村の計15市町村から構成されており、市町村数は少ない。指定都市・特例市はないが、中核市としては県庁所在地の富山市が指定されており、市の比率が66.7%と非常に高くなっている。

参考指定都市等については「市の区分

富山県の市町村の比率(平成25年1月1日現在)

富山県の市町村の比率

政令市
中核市 富山市
特例市
高岡市、魚津市、氷見市、滑川市、黒部市、砺波市、小矢部市、南砺市、射水市
上市町、立山町、入善町、朝日町
舟橋村


インフラ

港湾

 富山県には、国際拠点港湾として伏木富山港があり、地方港湾として魚津港がある。

国際戦略港湾 (0)
国際拠点港湾 (1) 伏木富山港
重要港湾 (0)
地方港湾 (1) 魚津港
(※)は、避難港湾


空港

拠点空港 会社管理空港
国管理空港
特定地方管理空港
地方管理空港 富山空港
共用空港
その他空港


地域鉄道事業

中小民鉄 (2) 富山地方鉄道(100.5)、黒部峡谷鉄道(20.1)
第三セクター (1) 富山ライトレール(7.6)、万葉線(12.8)
※()内は、営業Kmである。


人口

 戦前から緩やかに人口を伸ばしていたが、太平洋戦争後人口はいったん減少。その後、1950年代まで人口を伸ばすが、1960年代には人口流出で人口増加は停滞する。人口流出が小さくなった1970年代後半からは、人口は増加に転ずるが、2000年代からは人口減少となっている。

富山県の人口

富山県の人口

富山県の人口増加率

富山県の人口増加率


県内GDP

名目GDP

 富山県の名目GDPは、1990年後半には約5兆円あったが、現在では約4兆円で全国32位(2009年度)の経済規模である。
 名目GDPの比率(2009年)を見ると、最も大きいのが民間消費の52.9%、次に政府支出の27.8%となっている。全県計と比較すると、若干移出入等や民間消費が低く、政府支出が大きいものの全県計に近く、全国平均的な経済構造といえる。

富山県の名目GDP

富山県の名目GDP

富山県の名目GDP比率

富山県の名目GDP比率

 成長率で見ると、2002年度・2003年度にはプラス成長となったが、それ以降は0成長もしくはマイナス成長となっている。寄与度を見ると、2000年代中頃からは移出入等はマイナスの傾向があり、GDP成長率のマイナスへと繋がっていることが分かる。

富山県の名目GDP増加率

富山県の名目GDP増加率

富山県の名目GDP増加率(寄与度)

富山県の名目GDP増加率(寄与度)


 産業別比率では、製造業の比率が最も大きく(21.6%)、次にサービス業(19.5%)、不動産業(15.1%)となっている。しかし特化係数で見ると、鉱業や建設業、電気・ガス・水道業がやや特化していることが分かる。

富山県の産業別GDP比率(平成21年度)

富山県の産業別GDP比率

富山県の産業別特化係数(平成21年度)

富山県の産業別特化係数
 参考特化係数


1人当たり県民所得

 富山県の1人当り県民所得は、2009年度を除けば全県計よりも高く、2009年度には264万円で全国17位である。
 増加率で見ると、2000年代中頃には全県計がプラスとなっている中、富山県はプラスマイナスを繰り返しており、2000年代後半には全県計同様、大きな落ち込みを見せている。

富山県の1人当たり所得

富山県の1人当たり所得

富山県の1人当たり所得(増加率)

富山県の1人当たり所得(増加率)


所得乗数

 地域所得モデルを用いて乗数を計算すると、2009年度の富山県の県民所得に対する乗数は1.56で、全国27位である。推移を見ると、2000年代より上昇を続けていたが、2008年度より移出入比率(移出÷移入)の低下もあり、大きな減少を見せている。なお、1996年度から2009年度の間、2006年度・2007年度は全県計並になったが、それ以外は、全県計よりも乗数は小さくなっている。

参考地域所得モデル

富山県の所得乗数の推移

富山県の所得乗数の推移


物価

 富山市の消費者物価指数は、全国平均と同様に低下傾向にあり、全国平均に比べ下落幅は大きい。また、地域差指数で全国平均と比較すると、富山市は全国平均よりも若干高かったが、(基準改訂もあり)平成22年には全国平均よりも下回っている。

富山市の消費者物価指数(平成22年基準)

富山市の消費者物価指数

富山市と全国平均の比較(地域差指数)(※)

富山市と全国平均の比較(地域差指数)

 (※)平成12年~平成16年は平成12年基準、平成17年~平成21年は平成17年基準、平成22年は平成22年基準


労働

失業率・有効求人倍率

 富山県では、失業率は全国平均以下の3~4%で、有効求人倍率も全国平均と同様の動きだがほぼ全国平均を上回って推移しており、あくまでも全国と比較すると雇用環境は比較的よい都道府県である。

富山県の完全失業率

富山県の完全失業率

富山県の有効求人倍率

富山県の有効求人倍率


産業

農業

 富山県の農業産出額は、平成23年には672億円で全国40位である。
 指数を見ると低下傾向が見られ、平成15年に比べ、全国は約10%の落ち込みだが、富山県は約20%の落ち込みとなっており、その低下は大きい。

(注)2000年代以降、農業産出額は一般的に減少が続いているため、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
富山県の農業産出額

富山県の農業産出額

富山県の農業産出額(指数)

富山県の農業産出額(指数)

 農業産出額の比率については、米が中心で、穀類の比率が71.4%で最も高く、次に畜産の13.4%となっている。
 特化係数で見ても、穀類の3.14が最も高く、次に加工農産物の1.77となっている。

富山県の農業産出額(比率)(平成23年)

富山県の農業産出額(比率)(平成23年)

富山県の農業産出額(特化係数)

富山県の農業産出額(特化係数)
 参考特化係数


林業

 2011年の富山県の林業産出額は、267千万円で全国34位である。2000年代中頃までは上昇傾向を見せていたが、2007年をピークにその後、落ち込んでいる。これを2001年を100とした指数でみると、全国的には落ち込みを見せる中、富山県では2007年以降の落ち込みがあるものの2001年の水準以上の産出額となっている。

(注)2000年代以降、林業産出額は一般的に減少が続いているため、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
富山県の林業産出額

富山県の林業産出額

富山県の林業産出額(指数)

富山県の林業産出額(指数)

 富山県の林業産出額の比率(平成23年)は、栽培きのこ類生産が最も高く74.9%、次に木材生産の24.7%となっている。特化係数で見ると、栽培きのこ類生産が1.52と特化している。

富山県の林業産出額の比率(平成23年)

富山県の林業産出額の比率(平成23年)
参考林産物の種類

富山県の林業産出額の特化係数

富山県の林業産出額の特化係数
 参考特化係数


漁業

 2010年の富山県の漁業生産額(海面)は約130億円で、39都道府県中26位である。2008年に約160億円に増加、2010年に約130億円に減少した以外は、おおよそ約140億円で推移している。ただ、2003年を100とした指数でみると、全国と類似した動きをしている。

(注)2000年代以降、漁業産出額は一般的に減少が続いており、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
富山県の漁業生産額(海面漁業)

富山県の漁業生産額(海面漁業)

富山県の漁業生産額(海面漁業)(指数)

富山県の漁業生産額(海面漁業)(指数)

 また、2010年の富山県の内訳を見ると、魚類が67.0%でトップで、2位はいか類の16.3%、3位はえび類の10.8%となっている。全国の比率と比較するため特化係数を見ると、甘えび・ほたるいかなどの産地であることから、えび類・いか類について大きく特化している。

富山県の漁業生産額(海面漁業)の比率(2010年)

富山県の漁業生産額(海面漁業)の比率(2010年)

富山県の漁業生産額(海面漁業)の特化係数

富山県の漁業生産額(海面漁業)の特化係数
 参考特化係数


製造業

富山県の製造業については、別途まとめています。

富山県の製造業


商業

卸売業

 富山県の卸売業の販売額は、2007年には約2.1兆円で、全国27位である。1990年代以降、減少が続いていたが、2000年代になり、約2兆円強で推移している。
 1991年を100とした指数を見ると、1990年代中頃までは全国と同様に推移していたが、それ以降は全国以下の水準で推移している。

(注)1990年代以降、卸売業の販売額は一般的に減少が続いており、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
富山県の卸売業の年間商品販売額

富山県の卸売業の年間商品販売額

富山県の卸売業の年間商品販売額(指数)

富山県の卸売業の年間商品販売額(指数)


小売業

 富山県の小売業の販売額は、2007年には約1.2兆円で、全国35位である。1990年代中頃までは増加していたが、1990年代後半より減少が続いている。
 1991年を100とした指数を見ると、全国と同様の動きを示しており、全国並の水準で推移している。

(注)1990年代以降、小売業の販売額は一般的に減少が続いており、どれだけ減少したかを見るため、増加率ではなく、指数をとっている。
富山県の小売業の年間商品販売額

富山県の小売業の年間商品販売額

富山県の小売業の年間商品販売額(指数)

富山県の小売業の年間商品販売額(指数)


W/R比率

 富山県のW/R比率は、2007年には1.81で全国37位の低さとなっている。全国同様に低下傾向を示しているが、全国よりもW/R比率は小さく、その低下幅も小さい。
富山県のW/R比率

富山県のW/R比率

 参考W/R比率


地域金融

金融機関

地方銀行 北陸銀行、富山銀行
第二地銀 富山第一銀行
信用金庫 富山信用金庫、高岡信用金庫、新湊信用金庫、にいかわ信用金庫、氷見伏木信用金庫、砺波信用金庫、石動信用金庫
信用組合 富山県医師信用組合、富山県信用組合


預貸率

 預金は増加傾向、貸出は2000年代中頃に低下したが、近年は若干回復している。預貸率は元来、全国平均よりも低く、全国平均と同様に低下している。

富山県の預金・貸出額

富山県の預金・貸出額

富山県の預貸率

富山県の預貸率
 参考預貸率


民放メディア

テレビ局

 民放テレビ局は、日本テレビ系・TBS系・フジテレビ系の3局となっている。

日本テレビ系 TBS系 フジテレビ系 テレビ朝日系 テレビ東京系 独立系
北日本放送(KNB)
チューリップテレビ(TUT)
富山テレビ(BBT)


その他のメディア

 新聞については、北日本新聞が約6割の世帯普及率を誇っており、地方が高いシェアを有している。
 民放のラジオ局・FM局については、他の多くの都道府県と同様にそれぞれ1局ずつとなっている。
富山県の新聞シェア

富山県の新聞シェア
(朝刊、世帯普及率、2012年7月~12月平均)


地方 北日本新聞、富山新聞(北國新聞系)
ラジオ局 北日本放送(KNB)
FM局 エフエム富山放送


文化・教育機関

美術館

国立美術館
公立美術館 富山県立近代美術館、富山県水墨美術館、高岡市美術館
私立美術館


大学

 富山県には、国立大学が1校、公立大学が1校、私立大学が3校、短期大学が2校、計7校の大学がある。なお、地方では珍しく、私立の音楽系大学院大学である桐朋学園大学院大学がある。

国立大学
(1)
富山大学
公立大学
(1)
富山県立大学
私立大学
(3)
桐朋学園大学院大学、高岡法科大学、富山国際大学
短期大学
(2)
富山短期大学、富山福祉短期大学
(※)国立大学には文部科学省以外の省庁所管の学校や大学院大学を、公立大学には公立短期大学を含めており、短期大学は短期大学部も1校としている。
(※)大学名の後の()内は、キャンパス・サテライトなど


スポーツ施設

公営競技場

富山県には、競輪場が1つある。

競馬場
競輪場 富山競輪場
競艇場
オートレース場
(*)は中央競馬場

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